「カレンブロッソ」オトナエナメルぞうり

ミヤケマイ（アーティスト）●2001年に創作活動を開始。骨董（こっとう）、工芸、現代アート、デザインなど既存のジャンルにとらわれずに作品を制作している。活動は、個展やワークショップなど、多岐にわたる。作品集には『膜迷路』（羽鳥書店）など。

　ミヤケマイさんは通信販売のヘビーユーザー。着物まわりの多くのアイテムを通販で購入している。しかし、「履いてみないとわからないから」と、草履だけは買ったことがなかったという。そんなミヤケさんが通販で初めて買った草履が、「カレンブロッソ」の「オトナエナメルぞうり」だ。
「履くつもりでいた白のエナメル草履が破れてしまい、買いものに行く時間もとれなかったとき、『七緒』の通販で見つけたのがこの草履なんです」

エナメルの艶感と赤い前ツボがコーディネートに清潔感と甘さをプラスしてくれる。

　苦肉の策として通販で購入したオトナエナメルぞうりだったが、今ではミヤケさんが愛用する一足となっている。「巻きの部分に傷がつくのが嫌なのでエナメル草履で砂利敷きの道を歩くのは抵抗があったのですが、オトナエナメルぞうりは巻きにエナメルが張られていないので傷がつきません。神社仏閣に着物で行くことも多いのですが、これなら気にせずに砂利敷きの道を歩けます」
　傷がつかないのは、台にＥＶＡ素材を使っているから。履き心地のよさで着物好きの中でも支持を得ている「カフェぞうり」と同じ素材を採用することで、エナメル草履の高級感とカフェぞうりの履きやすさを両立させているのだ。

　さらに、オトナエナメルぞうりは、雨の日のお出かけを楽にしてくれた。「底に鼻緒をすげ替えるための裏ぶたがないので、道が濡れていても台に水がしみ込む心配はなし。」

ミヤケさんが履いているのは白のオトナエナメルぞうりだが、前ツボに赤を効かせているところも気に入っている。「白のエナメルはオールマイティーに合わせられる万能草履ですが、白一色だと寂しく見えてしまいがち。ところが、前ツボに赤が入っていると、コーディネートにほんのりかわいらしさが出るんです。特に藍や茶系のダークな色を着るときは、オトナエナメルぞうりを履いて清潔感と甘さをプラスするように意識しています」